喫茶マンスペース

今日も特になにも起きず。だがそれで良い

昼寝中、身体がビクッとなってしまった場合は、そのあとしばらく意図的にビクビクしている。

寝ている時、特に机などに伏せて寝ている時、急に身体がビクッとなってしまうことがあると思う。私もそのひとりである。これを読むあなたも、同様の経験をしたことがあるだろう。

 

どういった原因で発生するのかはまったく分からない。私は思った。「ビクッとなる原因さえつかめれば、これを抑制することが出来るのでは」、と。しかし、さらに思った。「たとえ原因をつかんでも、このブログに書くことは出来ない」、と。

 

ご存じの通り、私はいっさいの学問を扱わないというポリシーで活動している。つまり、この人体の現象を追求することは、このブログのポリシーに反する。それどころか、追求したところで、原因をつかめるとは限らない。ブログの執筆に役立つどころか、時間のみ失うという結末になりかねない。

 

ゆえに私は、いっさい原因を探ることはせず、この現象にさからうことなく、いつもビクッとしている。

 

なので、冒頭の文章を読んで「ビクッとなる現象がなぜ起きるのか」という点に好奇心が向いた方は、他の記事をあたってほしい。このあと、その好奇心を満たす内容が書かれることはない。ここから先は、昼寝中にただビクビクしている男の物語である。

 

確かに知識不足ではある。原因が分からないのだから、このビクビクは止められない。しかしながら、私にも羞恥心はある。ビクッとなったときに、周囲の人に「あの人、今ビクッとなった」と思われるのは恥ずかしい。別に、私がビクッとなった時、周囲の人がニヤニヤ笑っていたり、ジロジロこっちを見てきたりしているわけではない。

 

だが、「ビクッとなったことがバレていたら恥ずかしい」という感情が、自分の中だけで増幅していく。これが私の平常心をみだすのだ。

 

もちろん知識不足である。このビクビクは止められない。そこで考えたのが、ビクッとなってしまったあとの対処である。それは、ビクッとなったあと意図的にビクビクすることで、「私は寝ているとき、しばしばビクビクする人間です、これが普通ですが何か?」ということを、周囲にアピールするというものだ。

 

正直に言うと、この方法は色々と悩んだ末にたどり着いた方法ではない。ある日ビクッとなった時、突如ひらめいたものだ。

 

だが冷静に考えると、他の場面でもこのような対処をすることはあった。それはオナラである。経験はないだろうか。普通に仕事をしている最中、物と物とが絶妙な具合でこすれ合い、まるでオナラのような音が鳴ってしまったことが。

 

あなたは思うだろう。「オナラをしたと思われたら嫌だ」。そして、もう一度同じ音を鳴らそうと努める。だが、これに反して「実際オナラはしてないんだから、まったく気にする必要はない」と思う方もいるだろう。

 

その方たちに問いたい、実際にオナラが出てしまった場合は、どうするだろうか。さらに、出てしまったオナラの音が、再現できそうな音であった場合、どうするだろうか。この状況に陥った場合、「実際オナラはしてないから、気にしない」という方の何割かは、オナラの再現に努めるだろう。

 

もちろん私は、上記の両方を経験している。オナラっぽい音が鳴ってしまったこともあるし、「”すかしっぺ”でやり過ごそう」と意を決して放ったオナラが、想定よりも10倍の音量だったこともある。

 

だが、どちらにも共通して言えることは、それらの音の再現は極めて困難ということだ。

 

今、この記事を書いていて思う。これは、昼寝中のビクビクも同様であると思われる。少なくとも、あのキレのある動きを、いかにして私の運動神経で再現できようか。

 

寝ている時に身体がビクッとなり、そのあと意図的にビクビクする。この行為をはたから見ると、悪夢にうなされているヤツ、あるいは、シンプルにビクッとなったことを誤魔化しているヤツとしか思われない。

 

なんという愚行か。

 

というわけで、今後私は、寝ている時にビクッとなった人がいれば、優しく見守ることにする。

 

なので皆様も、存分にビクビクしていただいてかまわない。