喫茶マンスペース

今日も特になにも起きず。だがそれで良い

「いい音には、静寂が要る」というキャッチコピーに感銘を受けている

キングコング西野さんが言っていた。「現代の人は体験にお金を払いたがる」と。タイトルにあるキャッチコピーは、イヤホンのノイズキャンセリング機能がいかに素晴らしいかを表現したものである。

 

つまり、このイヤホンを使用することで、電車や人混みでの雑音を排除し、文字通り”いい音”で音楽を聴ける、ということである。

 

もっと言うと、こういうことではなかろうか。

 

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皆さんは、今日も満員電車に揺られ、会社に出勤している。今の仕事の状況は可もなく不可もない感じ。会社につけば、一息つく暇もなく業務が始まり、気づけばお昼。申し訳程度の昼寝を済ませ、午後の業務を再開する。

 

もちろん、あなただって頑張っている。毎日変わり映えのしない日々と言うわけではない、むしろ次から次へと新しい課題が舞い込み四苦八苦している。ほんの少しで良いから、取るに足らないルーティーン業務でもして気持ちを休めたい、そんな気分だろう。

 

今日の仕事も終わり、家路につく。まるで火曜日とは思えないほどの疲れ具合で、夕食後はすぐに眠たくなる。疲れに身をまかせ、布団に寝転がりながら大好きな音楽を聴く。これが一日の中での至福の時間だ。目をつぶる。少し苦しい。だが、この苦しみは嫌いではない。まるで、疲れが浄化されているような感覚だからだ。

 

翌朝も早くに満員電車に乗り出社する。会社に着くまでは、ずっと立ちっぱなしの状態だ。正直、なんでこれから仕事をするのに、会社に着く前からこんな辛い思いをしなければいけないのか、理解できない。そんな満員電車の苦しさを、音楽を聴いて紛らわせる毎日。

 

その日の仕事も終わり、電車で帰宅していた。帰宅中も音楽は手放せない。だが、肩身は狭いものだ。何の音とも言えない、都会特有の雑音が音楽の隙間隙間から入ってくる。音楽を聴いている、というよりは、雑音の中から音楽を探しているような感覚だ。

 

そんな時ふと、とある広告が目に入る。

 

…些細なことでも良いから、自分の生活に変化が欲しかった。「これで良い」と自分に言い聞かせているうちに、本来自分が何を求めていたのか、すっかり忘れてしまっていたようだ。己の気持ちに誠実に向き合い、地道にでも突き進むしかない。すぐに電車を降りた。今、まさに今、自分にはこれが必要だ。そう、確信していた。

 

 

翌朝の満員電車。目をつぶる。自分でも、とても落ち着いている事が分かる。表情がやわらぐ。少し苦しいが、この苦しさは嫌いじゃない。この苦しさは疲れが溶け出しているときのものだと知っている。

 

 

「いい音には、静寂が要る」

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キングコング西野さん。こういうことでしょうか。

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