喫茶マンスペース

今日も特になにも起きず。だがそれで良い

ツイートすればするほどフォロワーが減る現象。あれなに。

ツイッターをたしなんでいる」。このように言い続けて、早数年。いまだに中堅どころか、中学生にも太刀打ちできないほどに、ツイッターリテラシーが低い。

 

 そんな私だが、チャレンジ精神は中学生にも負けていない。「とにかくやらなければ」と思い立ち、ツイッターからブログへのアクセスを狙い、ツイートをしていた。行動していく中で成長していこう、という主人公スタイルで猪突猛進に、無我夢中にツイートをしていた。

 

 ひとしきりネタが切れるまでツイートしてツイートして、そして、ツイートしまくった。そして改めてフォロワーを確認した。そう、それはまるで、次々と迫りくる無数の敵をなぎ倒し、返り血を浴びながらも、敵軍を全滅させたあとのサムライのような余韻と静寂を残していた……

 

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 静寂の中に聞こえるのは、己の呼吸のみ。ここまで息があがったのは、いつぶりだろうか。思えば師匠のもとを離れてから、ここまで追い詰められたのは初めてだったかもしれない。厳しい師匠の指導のもと邁進してきた。そして、気づけば我が故郷を敵軍から守るには十分なほどに実力がついていた。

 

 この日本刀で、我が村を襲ってきた輩は次々と返り討ちにしてきた。今自分がこの役割を担っていることに誇りをもっている。私を育ててくれたのは、他でもないこの村の人々だ。幼いころに両親が敵軍に殺され、身寄りのない私を師匠が引き取ってくれた。師匠はこの村の英雄で、村の人々からは称賛を浴びている。その師匠が引き取った子供ということで、私も村のみんなから愛された。

 

 初めて敵軍の襲来に立ち向かったときは、師匠に助けられることばかりで、とても悔しかったことを覚えている。しかし経験を積んでいくなかで、戦力をつけ、ついには己の力だけで敵軍を制圧できた。あの時の気持ちは忘れない。村人を守りたいという気持ちだけで、日本刀を一心不乱に振りかざし、迫りくる敵を切って切って、切りまくった。

 

初めて自らの手で敵軍を制圧した瞬間は、あまりにも静かだった。聞こえるのは己の呼吸のみ。「終わった…」と、戦いの余韻をあとに振り返ると、見守っていた村人たちの歓喜の声があがった。歓喜に沸く村人の後ろのほうで師匠が見守っていた。かすかに微笑んでいた。

 

「あぁ、自分はこの村を、師匠を一生守りつづけよう」、そう心に誓った。

 

 

そう、これとまったく同じ。これとまったく同様ともいえる一心不乱なツイート。暴走不可避なマシンガンツイートに加え、賢者タイムとも形容できるツイート後の虚無感。これほどまでに全身全霊、全精力、全子孫、全モテ期を投げ打ってのツイート。

 

それにも関わらず。

 

 減っている、フォロワーが。