喫茶マンスペース

今日も特になにも起きず。だがそれで良い

メモ魔になりたい。そう思った時期が自分にもあった。

誰しも頭が良くなりたい、そうでありたかった、と思う時期があるだろう。御多分にもれず、自分もそうであった。頭が良い人、つまり天才はどのようなことを考えているのであろうか。やつらの行動パターン・特徴とはいかに。

 

いろいろ探るうちに、ひとつ、自分にもマネできそうな特徴を発見した。

 

それがメモ魔。

 

一応社会人である。メモくらいは日常的に取っているし、メモ魔予備軍的な立ち位置にいるような気がしていた。だが調査を進めるうちに、己のおごり高ぶった態度を改めなければいけないことに気づいた。桁が違う。量もさることながら、質。とにかく質が違う。

 

自分のメモを見直す。驚くほどクリエイティビティに欠けている。いまだかつて、これほどに将来性を感じない文字の羅列を見たことがない。ある意味天才には起こせない現象が起きている。

 

さらに自分のメモを見返し、「今、足りないものは何か」という一文を発見する。どれだけその後のページをめくっても一向に答えが出てこない。現在進行形で何かが足りないことは明白だ。そもそも「足りないものは何か」という疑問、これは思いのほか致命的だ。何が分からないかも分かっていない。

 

天才の力を借りたくなる。夕食をご一緒した上で、人生の方向性を指し示してもらいたい。焼き肉が良いだろう。天才はたぶん肉が好きだ。

 

メモ魔という言葉や性格に天才的な魅力を感じる。しかし、ここまで自分のメモを見返してみると、根本的に間違えている気がしてくる。メモ魔=天才という公式を導き出し、その理論に基づき天才と自分の違いを考察してみた。日常的にメモを取っている自分が、天才に近づくための近道がメモ魔になることと考えた。

 

だが実際は天才⇒メモ魔であった。

 

自分が定義したこの楽観的な理論を悔い改めて、無駄に大きな目標を立てて現実逃避をせず、日々今できることに邁進していこうと思う。

 

「おごらず精進、周りに感謝」……。結構いいことメモってるやん自分。