喫茶マンスペース

今日も特になにも起きず。だがそれで良い

鬼の形相な割に、タイピングが遅い。

眉間にシワを寄せ、ときに歯ぎしり交じりでキーボードを打つ。その割にスピードが遅いのが、私の特徴だ。これほど魅力のないギャップというのは初めて。「ギャップ萎え」とは、まさにこのことである。

 

まず、キーボードの配置。どこに何があるのか、その規則性がつかめない。ローマ字の母音の位置とそれに対応する子音の位置に、人間工学的な知見は盛り込まれているのだろうか。仮に人間の指の構造を配慮していたとしても、そのランダム性は否めない。

 

何より飛び上がって驚いたのが、「?」と「!」の位置。「?」が南東の方角にあるのに対し、「!」は北西に位置している。真逆である。もちろん、キーボードの発明者は、「?」と「!」が真逆にあることは承知しているだろう。その結果、これで良いとなっているのである。

 

正直、何が良いのかさっぱり分からなかった。「?」と「!」は、似ているから隣どうしにあった方が使いやすいではないかと、そう思っていた。

 

しかしながら、この疑問にぶち当たり、私自身いろいろと考えた。その結果、一切ググることなく、明快な答えにたどり着くことに成功したので、解説したい。

 

それが「打ち間違いを防ぐため」である。つまり、「?」と打つべき時に「!」を打ってしまうようなことを防ぐためだ。逆もまたしかりである。具体的に説明していこう。

 

例えば、上司に「〇〇の情報を共有していただけないでしょうか?」とメッセージを送りたいとする。これが誤って「!」になってしまった場合、「〇〇の情報を共有していただけないでしょうか!」、こうなる。気づく上司は気づくだろう。部下が自分に向かって、鼻息荒く語気を強め、かつ上から目線で「早く必要な情報をよこせ」と銃口を向けていることが。部下のイラ立ちが。

 

例えば部下が、指示された内容に、「わかりました!」と私あてでメッセージを送りたかったとする。これが誤って「わかりました?」ときた場合。打ち間違いを想像はできる。しかしながら、必要のなかった不安が湧き出る。「理解はできないけど、とりあえず分かりました」感が出ている。もう少し具体的に言うと、「その指示は間違っているのではないか」や「おかしな指示だけど、どうせコイツに言っても通じないし、とりあえず返事しておこう」のように思われているのではないかと、こちらは落ち込んでしまう。

 

こう考えると、「?」と「!」の位置は妥当なように思える。そして何より、この記事を書いていて「とりあえず返事をされるような上司」にはなりたくないと、今猛烈に感じている。

 

当然そのためには、円滑なコミュニケーション。これが重要だろう。円滑なコミュニケーションのためには、話しやすい環境づくりが大切だ。そして私自身が改善すべきことは、鬼のような形相でキーボードを打ち付ける、この所作だ。

 

とりあえず「?」と「!」への疑問は今回解決できたので、良しとしよう。その分だけ鬼の呪縛からは解放されたはずだ。

 

まだ、たくさんボタンはあるが。