喫茶マンスペース

今日も特になにも起きず。だがそれで良い

迷子というのは奥が深い

ショッピングモールに行った。行きつけのショッピングモールだ。

 

そんないつものショッピングモールに迷子のアナウンスが流れる。なにやらお父さんが、はぐれた子供を探しているようだ。子供の年齢、性別、服装の情報を場内に拡散し、誰かに見つけてもらおうという作戦らしい。これだけ技術が発達している現代でも、場内アナウンスで迷子を見つけることは、自分の幼少期から変わっていない気がする。

 

やはりスマホを使えない小さい子供が迷子になった場合、連絡手段がないために、その手段しかないのだろう。

 

しかしながら、たとえ大人同士だとしても、片方のスマホが使えない状態であったらどうであろうか。なかなか再会するのは難しい。もちろんローラー作戦で全フロアを確認することもできる。カフェでいったん冷静に巡り合うための方法を考えることもできるであろう。駐車場に戻って様子を見るのもありだ。

 

大人の体力や頭脳を駆使して、あらゆる手段を行使することができるだろう。

 

ただこの時、最も短時間で効率的に巡り合う方法だけが使えない。

 

それが、場内アナウンスだ。

 

自分と友達の二人がはぐれてしまったとしよう。お互い最初は、冷静に商品をながめながら探すだろう。しかし、それが30分、1時間と見つからなかったらどうだろうか。さすがに焦る。帰った…?とすら思うかもしれない。しかし、帰ったと決め込んで、自分が本当に帰ってしまうと大きく信頼を失うリスクがある。非常に悩ましい。

 

場内アナウンスが頭をよぎる。

 

しかし、場内アナウンスを使ったが故に、友達とトラブルに発展する可能性も考えられる。子供を探すときのように、年齢や服装などの情報は必要ないだろう。

 

しかしながら、「ご来店されている、●●さん。お連れ様がお探しです。」程度の情報は最低でも必要だ。受付にアナウンスを依頼した本人はお連れ様なのに対し、アナウンスされる方は、場内に名前だけでなく迷子という情報が発表されてしまう。

 

不公平だ。

 

そこで、名前を発表せず、アナウンスされてしまった人の心を傷つけずに、場内アナウンスで呼び出す方法を考えたところ、やはりこうであろう。

 

「迷子の自覚があるお客様は、受付までお越しください。」

 

これが良い。自分がアナウンスされる時も、このように言ってほしい。少々店内がざわつく可能性があるが、友情にはかえられない。信頼は、こんなところから亀裂が入る。そして、自分がはぐれた友達を呼ぶ時も、このようにアナウンスしたいと思う。

 

ただひとつ心配なのは、まったく知らない人が来てしまった時の対処だ。